温泉湯豆腐
日本三大美人の湯の一つとして知られる佐賀県嬉野温泉名物の「温泉湯豆腐」は、飲料としても効能の高い地元の温泉水を使って炊いた木綿豆腐の湯豆腐で、豆乳のように白濁したスープと、とろりとした豆腐の食感が何よりの特徴。
これは、豆腐を固める弱酸性のニガリが弱アルカリ性の温泉水に中和して溶け出しているためで、これ又、大豆本来の旨味を引き出す効果があると言われています。
この佐賀県嬉野の温泉湯豆腐が生まれたのも決して大昔ではありません。昭和30年代の事です。
豆腐を温泉水で炊くとスープが白濁してまろやかになることを発見した一人の佐賀県民は胃腸や肝臓に良いといわれる温泉水を使った湯豆腐を多くの湯治客に食べてもらいたいという願いを込めて、その名を世に広めました。
たっぷりのスープとともに小さな土鍋に入って出される温泉湯豆腐は、湯気の中に独特の香りと熱気が立ち込め、食欲をそそります。
まず、熱々のスープと一緒に、角がとれ柔らかくなった豆腐を一口分救って口に運び、火傷しないように気を付けてゆっくり味わってほしいものです。
所々に気泡がある木綿豆腐は温泉水がしみ込みやすいらしく、絹ごし以上の滑らかさが印象に残ります。
又、スープは最後まで飲み干せるようにとあっさりとした塩味の上品な風味で、浸るだけでは得られない温泉の効能が湯豆腐の中に凝縮されている事を実感させてくれます。
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