喜多方ラーメン
福島県の「喜多方ラーメン」は、北海道の札幌ラーメン、九州の博多ラーメンと並び日本三大ラーメンといわれています。
福島県喜多方市は、蔵の街として知られる東北の田舎町で、もともとこの地にラーメンなどというしゃれた食べ物はありませんでした。
そこにたった一人の中国人青年が”支那そば”の名でチャルメラを吹きながら屋台を引っ張って歩いたのが始まりです。
その後、町人たちにそのノウハウが伝授され、あちこちの大衆食堂で出されるようになりました。
レストランやファストフードショップのない喜多方では、蔵巡りに来る観光客たちの一番のご馳走が、ラーメンだったのです。こうして喜多方ラーメンは日本中に知られるようになりました。
喜多方ラーメンの一番の特徴は、何と言ってもあの独特の食感を持つ縮れ麺でしょう。
幅約3ミリ程度の太く平たいコシの強いあの縮れ麺は、「平打ち熟成多加水麺」と呼ばれる麺で、市内の製麺所で作られています。
つまり、喜多方では、どこのラーメン屋さんに入っても、同じ面が食べられるのです。ちょっと驚きですね。
されど、喜多方にはもっと驚くべきことがあります。喜多方には「朝ラー」と言われる風習があるのです。
「朝ラー」とは、朝からラーメン屋に行ってラーメンを食べる事です。大抵の町ではちょっと考えられない習慣です。
しかし、喜多方の人たちにとって朝からラーメンを食べる事は昔からごく自然な事のようです。
もともとは、市内にあった3交替制の工場に勤務していた人たちが、夜勤明けにラーメン屋に立ち寄った事や朝早く農作業に出た農家の人が一仕事終えてラーメンを食べにいった事、あるいは、春先に出稼ぎから夜行列車に乗って帰って来た家族を暖めるために家に帰る前にラーメン屋に立ち寄った事などから始まったと言われるこのちょっと妙な習慣ですが、今でも、スポーツなどの朝練の帰りや二日酔いの朝の出勤時などに喜多方ラーメンをススル光景はごく自然なものといいます。
又、最近では、この習慣を知った旅行者や出張のビジネスマンたちが、宿泊施設での朝食を断って、わざわざ喜多方ラーメンを食べに行ったりもするそうです。
確かにちょっと珍しい習慣だけに、是非体験してみたいと思うのも無理ないかも知れませんね。
現在喜多方市内では、五店舗がこの「朝ラー」のために早朝営業しています。
喜多方のラーメン屋さんには、都会のような深夜営業ではなく、早朝営業が必要とされるようです。
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