鮒寿司
秀吉も食べた! 光秀も食べた! と言われる琵琶湖のある滋賀県は近江の国の名産品『鮒寿司』。
知る人ぞ知る、珍品中の珍品です。
そのルーツは古く、現在の「寿司」の元祖とされています。「鮒寿司」は1000年以上も前から滋賀県で作られ、当時の朝廷にも特産物として献上されていたそうです。
もともと穀物の醗酵を利用した保存食品で、いわゆる「なれ寿司」の一種。
乳酸醗酵を利用しているので、チーズやキムチの仲間に入ります。
中国、あるいは東南アジア方面から日本に伝わったと言われています。
昔は滋賀県の郷土料理として多くの家庭で作られていたようですが、材料の鮒が減った事や、その作業の手間などから、今では殆ど造られなくなりました。
日本を代表する珍味の一つとされてはいますが、その独特な臭いから、苦手な人も多いようです。
鮒寿司作りは、2月前後の寒い季節に、箸を使って鮒の内臓とエラを口から出して半年から1年塩に漬けるところから始まります。
卵を持ったメスの鮒の場合は卵巣だけを残すそうです。この内臓を出す作業には熟練を要するらしく、近頃では塩漬けされた鮒を業者から購入する人が殆どだと言います。
少し小さめのオスの鮒はメスの鮒の半分くらいの値段で手に入るそうです。通の人に言わせると、”オスで十分”。と言うか、オスの方が美味しいんだそうですよ。
でも初めて「鮒寿司」の味に挑戦する人は、やはりメスの方がお薦め。卵の部分が最も食べやすいのだそうです。
後、お茶づけにすると抵抗が少なくなるとも言われています。
しかし、やっぱり食べられない人の多いこの滋賀県琵琶湖の「鮒寿司」。
独特のにおいと値段の高さから”食わず嫌い”になりかねない湖国の伝統食を、気軽に味わってもらいたいと言うのが地元の人の願だそうです。
そんなおり、昨年秋に滋賀県大津市の老舗川魚問屋「うおい」の女将が、「鮒ずし」をペースト状にしたその名もズバリ、「ふなずしぺぇ〜すと」を考案し販売を始めました。
時間をかけて練り、まろやかな食感に仕上げたと言うこの「ふなずしぺ〜すと」は、試食した嘉田由紀子滋賀県知事にも好評だったそうです。
「鮒寿司」をミンチにし、酒、昆布茶、調味料を加え、湯せんしながら木のへらで練り合わせたこの「ふなずしぺ〜すと」は、手のひらサイズの可愛い小瓶に詰められ、店のパソコンで印刷されているというオリジナルの素敵なラベルが貼られています。
そんな瓶の蓋を開けると、ほんのりとフナ寿司の香りが漂います。でもその香りはあの「鮒寿司」独特のものとはどこか違い、味もそう抵抗ありません。野菜スティックやご飯、クラッカーにのせたり、イカとあえて塩辛風にしたり、いろんな食べ方を楽しめます。
さあ、あなたも滋賀県琵琶湖の名産品「鮒寿司」に是非挑戦してみて下さい。
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